欧州建築行脚19 スイス チューリッヒ・ル・コルビュジエ・センター/ルツェルン/民泊

7月2日土曜日。

午前中、これからの予定をざっくり決めておく。昼からスイスのトラベルパスを買って、チューリッヒのコルビュジエ作品を見たあと、ルツェルンを2時間訪れてその後エアビーでとった農村の住宅に宿泊する。

チューリッヒ
ル・コルビュジエ・センター

卒業論文で対象として取り組んだコルビュジエ最晩年の住宅をコンセプトとした作品。チューリッヒホルン公園の中に建てられたパビリオン。緑の入り込み方、切り取られ方が気持ちいい。ここでもサヴォア邸に似た感覚を覚える。

屋根、天井に映り込む水の流れが美しい。光で動きを感じられるのは新たな発見。屋上にいながら、地上の水を眺めることができる。
コルビュジエの家はガラスにも反射した景色がくっきりと映り込む。透明度が非常に高いけど、少し違った雰囲気を楽しめる。

コルビュジエはいろんな色を使うけど、これがなんなのかを知りたい。光と色のマッチング、さらには景色も結構均一視して捉えているような気もする。色が塗られていると、光の反射もちがう。

ふと思った。傘屋根の見せ方もどこか浮いているように見せたかったのじゃないか。水平連続窓のような景色の切り方を思い起こさせた。むしろ水平連続窓の切り方を発展させた感覚と言ってもいいかもしれない。それと、屋根と住まいが独立しているのも、住まいを空間として浮かせたかったからか?

さまざまなエレメントを独立させ浮いたように見せることで、いろんな抜けが作られている。これによって住まいは都市空間の一部だと感じさせることができるし、家具などのエレメントも独立しているので、同じ空間の一部だと認識させることができているんだと思う。

ルツェルン

①ジャン・ヌーベル 文化センター

最近、ジャン・ヌーベルのハイテク建築にハマっている。今回は音楽ホールなどさまざまな機能を備えた複合施設。とてつもなく大きな薄い屋根が建物の上にのっている。この大屋根が人々の憩いの場となっていた。対してこの施設自体に用がないにも関わらず、本当に多くの人たちがこの屋根の下で活動している。建築の強さだと思った。そして何よりかっこいい。水平ラインをこれでもかというくらい強調して張り出させた大屋根。技術の凄さを見た。

②カペル橋

世界遺産にもなっている、ヨーロッパ最古の木造の橋。水辺を折り返しながら横切る美しい橋。折り返すことでさらに奥行き感が出て、長さが強調される。水面の反射がまぶしくきれい。ゆらめくものに人は心を奪われる。

③城壁

ヨーロッパの城壁を初めて見た。長く、ごつく、さすが登るのがしんどい。圧倒的とりで感。塔にも登ってみる。階段の傾斜も高く厳しい。けどやはり、石でできた建物というのに惹かれてしまう。城壁というとてつもなく長い建物によって、まちが表と裏というように全然変わったものになっているのも面白い。一方は旧市街の街並み、一方は緑豊かな自然になっている。

スイスの農場、田園風景

広大な土地に夕焼けで黄金色に輝いた小麦畑。ポツポツと集落が点在している。美しい農村風景。日の入りも見られた。ロマンチックな景色。太陽っていろんな光を照らしてくれる。この旅で太陽の光と素材のマッチングの面白さを知れた。

宿への田舎道の途中、番犬に吠えられ追い回される。逃げても逃げても噛み殺すと言わんばかりに吠えまくって追いかけくる。ほんまに怖くて日本語で「やめてえええええ!!!」ってみっともないほど叫んでしまった。格闘技やってても動物はマジで怖い。

今日の宿は初のエアビーでとった。スイスの民家に泊まる。あたたかい家族が迎えてくれた。スイスの家は地下1階地上2階の3階建て。自分の部屋は地上1階にある。サニタリーと作業部屋が地下にあり、家族の部屋と寝室、キッチンと風呂そして庭が2階に。すごい明るく気さくなホストで、スイスのローカルな家も味わえて、大満足の宿だった。

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