欧州建築行脚32 ル・トロネ修道院/データ難民&ヒッチハイク

7月14日木曜日。
今日はなかなかスリリングでエキサイティングな1日。

電車の改札

フランスでは無賃乗車が横行している。改札飛び越える人とか前の人に続いて無理矢理入る人とか。自分も乗る前に買った切符が通らなくて、仕方なく前の人についていく作戦でいったら、なんとか成功して、その瞬間前の人がニヤッと笑って👍してきた。悪が許容される社会、怖いけど面白い。フランスはシステムがクソなだけに、みんなもガバガバ。

データ難民

昨日で契約していたSIMカードが切れた。ネット上で契約し直そうとしたけどうまくいかない。そこで朝SIMの店舗に行ってみると、7月14日は革命記念日なのでお休みしますって書いてある。どうやら今日はフランスで1番大きな祝日らしく、店とかほとんど閉まっているみたい。旅人にとって最も大事な通信インフラが遮断されてしまった。

ヒッチハイク

というわけで、オフライン用にダウンロードした地図を頼りに今日の行き先、ル・トロネ修道院へいざ出発。駅のクソつながりにくいWi-Fiを渡り歩きながらモバイルの切符をやりくりして、最寄りの駅に無事到達。

事前に行き方を聞いていた先輩は、こっからは治安的にも距離的にもきついからタクシー高いけど呼んだ方がいいって言われてたから駅のスタッフを探す。いない。ていうかホームが開放されているだけで駅が空いていない。

仕方なく、通りすがりの人にタクシーを呼んでもらう。でも4社かけてもどこもやってないらしい。今日は諦めた方がいい、次の宿のところまで行って明日にした方がいいってその人に諭された。

歩いたら3時間くらいかかる。往復6時間歩いたら中は見れない。でもこんなところまで来て引き下がるわけに行かない。明日行くとしたらまた交通費がかかる。

少し歩いて車が止まりやすそうなところ、そしてル・トロネの方向に行く車が通りそうな道を選別した。ヒッチハイクすることに決めたのだ。日本でのヒッチハイク経験が生きてくる。

通り過ぎる車に手を振って、合図を送る。すると3台目くらいで引っかかった。多分はじめて1分たたずくらい。めちゃくちゃ元気なおっちゃん2人に乗せてもらって無事修道院に着けた。タクシー代も浮いたし、やっぱヒッチハイクって偉大だ。ちなみにフランスのヒッチハイクの合図は👍でよかったらしい。

ル・トロネ修道院

中に入るとバイオリンのきれいな音色。なんだかお祭りのような感じ。

壁の扱さと光。光に奥行きが出ている。場所によっても光の色が違う。赤っぽい色、明るいオレンジ、白に近いような黄色。

光って落ち着く。一つのアーチ、一つの空間の中にそれぞれ違う光が宿っているように見える。光が差し込むステンドグラスによっても色が違うし、それを照らす壁によっても表情が硬くなったり、柔らかくなったりする。入口から入る自然光ももちろん入り混じる。

うまく表現出来ないけど、修道院での生活の厳しさはなんとなく感じられた。禁欲主義。

想像するって難しい。コルビュジエはここからラトゥーレットのインスピレーションを得たという。修道院をみてその厳しい生活のイメージから近代の住まいの在り方まで考えをまとめ上げた。建築の表層だけでなく、空間構成、生活、見えないものまで見る意識が必要。

帰りのヒッチハイク

帰りももちろん、ヒッチハイクしか選択肢はない。ヒッチハイクしないと電車の時間に間に合わないから。けれど帰りの方向は極端に車通りが少なかった。最悪、の想定も必要か?とおもいながら5分くらい歩いていると後ろから車がやってきたので👍すると止まってくれた。2台目。ヒッチハイクのプロか?って錯覚してしまうほどの成功率。

最近Volvoの新車買ったおっちゃん
(目つぶっちゃってた)

電車キャンセル

無事駅に着けたので、あとは電車を待つだけ。ヒッチハイクを見積もって早く出発していたから1時間半くらい電車を待つ。18:14の電車。
すると、いよいよ電車来るって時間になって、電車は来てないのに電光掲示板から18:14の字が消えた!!勝手に電車キャンセル。ありえない!!

結局それ以降、ニース行きの電車がないから隣町の比較的大きな駅まで逆戻りして、4時間遅れでニースに辿り着いた。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です