欧州建築行脚51 ローマ バロック建築巡り

8月2日火曜日。

バロック建築&絵画巡り。

サン・カルロ・アッレ・クワトロ・フォンターネ聖堂 Chiesa di San Carlino alle Quattro Fontane

ボッロミーニによるバロック様式のカトリック教会。楕円形の形態が動的な世界観を作り出す。たしかに古代ローマの古典を取り入れてはいるけれど、バロック(歪んだ真珠)の名の通り、歪ませることによって動きを与えている。ミケランジェロのカンピドーリョ広場を見た時に似たような感覚を覚えた。

トレヴィの泉

バロックの傑作。建築、彫刻、広場、池が一体化している。建物をバックに、三角形の構図で岩と彫刻が配置され、真ん中の彫刻に向かって他の彫刻が動きを作っている。バックの建物、池が背景となって彫刻に目がいくようになってるけど、奥行きと共に最強のプロポーションが完成している。

パラッツォ・バルベリーニ

階段や、ホールなど楕円形に躍動感もって作られている。各部屋はそんなに何も感じないふつうの部屋に感じたけど、全体の幾何学の使い方は面白い。階段なんかは登っていて楽しい。形で動きを出すことって今までよく分かってなかったけど、視覚的に歪みを持たせれば動きが出ることを学んだ。多分、マンガなんかでもそういう視覚効果が使われているはず。建築においてもこの視覚効果は絶大な力を持つ。

ピエトロ・ダ・コルトーナ「神の知」

パラッツォ・バルベリーニのメインとも言えるバロック絵画。光が象徴的に描かれる。天にもう一つ神の世界があるかのような演出。ミケランジェロの「最後の審判」も感動したけど、やはり光が印象的に描かれたこの作品も迫力がある。

サンタ・コスタンツァ霊廟 Mausoleo di Santa Costanza

ここからはバロックではないが、初期キリスト教建築の集中式の礼拝堂へ。

最も原始的な祈りの空間といった感じがする。円形の2層。アーチによって円形が組まれ、2層目の窓から差す光が静かに地面に届く。照らされた天井画は模様や神と思われる絵が、描かれている。

ロマネスクなどの洗礼堂がこの形式に近いのかもしれない。

ポポロ広場

楕円形、中央に塔がひとつ、正面には2つの線対称なクーポラが。ローマの入り口だった場所。この広場も楕円形の平面をしている。カンピドーリョ広場とは全然違って伸びやかな印象。

そういえば宿に戻ってから「タイセイ、ポポロ広場いたやろ」って言われてビックリ。よく気づくなぁ。気づいたら声かけてーな笑

スペイン広場

ローマの休日で有名なローマ屈指の観光名所。大階段がそびえたつ。京都駅の大階段を思い出した。意外にこういう古典的なのを参照して再構築してるんじゃ?って思う。階段と噴水、ローマではこの二つの周りに必ずと言っていいほど人が集まっている。

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