欧州建築行脚48 ローマ イタリア国立21世紀美術館 / Auditorium Parco della Musica

7月30日土曜日。

イタリア国立21世紀美術館

ザハ・ハディドによる建築。ザハをしっかり見たのは初めて。デコン建築、いわゆる脱構築主義がよくわかった作品。

まずザハの流線形態はカッコいい。終わりのない、常に建築内を常に流れているような、ワクワクを掻き立てる気持ちのいい空間。

階段は特に面白い。流れるような黒い流線がどこにも従属せずに独立しているように見える。赤いポールも浮いているように見せかけている。これぞ脱構築なんだろう。

けど、ザハ建築はあまり大きすぎない方がいいのかも?と思った。もう少し小さい方がアートとして鑑賞しやすい建築になる気がした。作品集で見たドローイングのほうが迫力があるし、アートとしての方が面白いような気がする。もちろん、建築もアートである必要はあると思うから難しいところだけど。

マリオ・ボッタ

マリオ・ボッタの展示をやっていた。建築家ってブレない信念がちゃんとあるよなと思いながらボッタの教会建築を鑑賞。光と影、地球と人間などいろんなテーマに沿って話すドキュメンタリービデオもあった。古代遺跡からインスピレーションを受けたようなドローイング。しっかりとドローイングを設計のツールとして使いこなせるようにならなきゃなぁと思いながらそのアイデアの斬新さに驚く。

アウディトリウム・パルコ・デッラ・ムージカ Auditorium Parco della Musica

レンゾピアノ設計の音楽施設。3つの施設の中心に野外スタジアムが設けられている。

建物の外皮がいびつな形をしていて面白い。おそらく鉄板を張り合わせて作った、屋根としての構造体。日差しを遮っている。日の当たり具合によって風化具合も違って、いい表情をしている。

屋根が建物の形、構造を決定し、室内屋外に空間が現れる。このラピュタにでも出てきそうな屋根はいろんな機能を持っていて面白い。フランク・ゲーリーにも通じるものがあるように思ったけど、有機的形は生命的なエネルギーを感じられる。

ローママスク

お祈りですか?って聞かれてとっさにはい!って答えて中に入る。イスラム教の寺院に入ったのは初めて。信者は神殿に向かって立って手をあげ、座って深々と地面にひれ伏すことを繰り返す。異様な世界観だった。

メインのイスラムモスク自体は入れなかったが外から鑑賞。まず外はクセのある曲線によるかなりの規模の列柱の半外部空間が広がる。曲線の形によって随分と空間の印象って変わるよな。ちょっとクネっとさせるだけで途端におどろおどろしい感じになる。

イスラム教は聖書的にはキリスト教からの発展だが、空間的にその発展をたどるのは面白いと思った。なぜ、こんないびつな形態、模様が現れたのか。

日本車

宿の女の子2人がドイツ出身てことで車の話に。車好きらしく知らない車の名前がポンポン出てくる。日本人はドイツ車好きやけど、日本車はドイツ人にとってどうなの?って聞くと、安くて便利。だけどそれ以上はないってキッパリ。たしかになぁって思ってしまった。

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