欧州建築行脚42 フィレンツェ サンタ・マリア・ノヴェッラ教会/アカデミア美術館/エマの修道院
7月24日日曜日。
フィレンツェ3日目。
ドローンに挑戦
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宿の朝ごはんでドローンで遊ぶドイツの少年Henning と出会う。めっちゃ美しい景色を見せてもらって、操縦にも初挑戦。トスカーナは本当に農園が綺麗。日本の田圃の風景とはまた違う、広大に広がっている感じがいい。
サンタ・マリア・ノヴェッラ教会
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ゴシック教会。フレスコ画の迫力。フレスコ画とステンドグラスがコラボレーションしている主祭壇は見事。
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ブルネッレスキによる木製十字架像も。
フィレンツェではドゥオーモとこの教会で緑のタイルラインによる装飾が見られた。この街でも模様に地域らしさか何かがあるのかな。
回廊の迫力が凄まじい。古代から生き残ってきたかのような絵画の掠れ具合、レンガ壁の風化具合、そして超大規模な回廊の迫力。
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日本にいる時も、ヨーロッパへ旅行を始めてからも、壁の風化具合に惹かれ続けている。
ダビデ像
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ミケランジェロの作品が6点展示されているアカデミア美術館へ行ってきた。ミケランジェロの彫刻は人体を究極まで鍛え上げたような削ぎ落とされた肉体美に仕上げられていると思う。筋肉一つ一つの凹凸が捻りある動きと共に力強く表現されている。
デッサンする。とても捉えきれない。建築とは全然違う、質感を捉えるという作業。
エマの修道院
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ル・コルビュジエが非常に影響を受けたという修道院。ガイドツアーを申し込むとまさかの自分1人。マンツーマンで解説してもらえるというこれ以上ない贅沢。イタリア人の英語は舌巻きの訛りが強くてちょっと聞きづらいけど、なかなか濃い1時間だった。
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ル・コルビュジエがユニテの構想のきっかけにしたという修道院。修道士の生活は人と会うことを禁じられ、ひたすら自分自身と向き合うという生活。回廊から廊下を挟んで自分の部屋に入る。部屋にには机が一つ置いてあって、ここで食事と書き物など。そして寝室が隣にあり、また別の部屋に行くと外の景色が眺められる廊下が続いている。また各部屋にはそれぞれ庭がついていて、外部との関係性は素晴らしい。なるほど、コルビュジエはこの修道院の部屋の構成を近代建築にぎゅっと圧縮して昇華させたんだと納得した。
どの教会に行っても思うことだけど、装飾は全部手で作られている。その量といったらとんでもない数。建物を作るという行為は今みたいに1年とか5年とかで建ちますとかそういう次元ではなくて、半世紀とかそういうレベル。建築にいろんな人の思いが関わりながら仕上げられていく、そういう作り方が今もできないだろうか。
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最後、ガイドさんと仲良くなってツーショット。なかなか楽しげなおじいちゃんだった。日本に帰ったら今日のこと教授に報告しろよって念押される。
Trattoria
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心地の良い音楽の流れる店内。薄暗い中オシャレな店員さんが綺麗な接客で客を出迎える。昨日宿で激押しされたフィレンツェの郷土料理Pasta al pomodoroを食べに少し奮発。本場のパスタは美味い。けどやっぱりレストランに1人はちょっと寂しさもある。
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