欧州建築行脚16 ロンシャンの礼拝堂/コルマール/ストラスブール
6月29日水曜日。
朝寝坊、電車に乗り遅れる。見つけたホームが反対側で、逆側のホームが遠くにあって、見つからなかったのだ。切符は買ってなかったので痛手はない。一度宿に戻って仕切り直し。街のパン屋で朝飯を済ませ、昼飯用のバゲットを買って出発。結果街も見れたし、忘れよう。
ベルフォール
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すごくカラフルな街。壁のほとんどに色が塗られている。屋根も多彩。パリほどの装飾はなく、少し地方に来たなって感じ。活気がないわけじゃないけど、夜はパリに比べておとなしい。活気で言うと東京と島根みたいな感じ。滋賀よりは静か。パン屋の店員は愛想よかったし、そんなに悪い街じゃなさそう。白人、黒人いろんな人がいる。
宿は快適だった。決して整ってるわけじゃないけど、安さ故のという感じ。教会もしっかりしている。中には入れなかったけど、フランスは地方でも宗教に関わるものはかなりごつい。
ロンシャン
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赤から歩いて30分。行きの途中、教会の鐘が町中に響き渡る。とても心地いい、ゆらめくような音。町中か一つに包まれる感覚。
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光の先に何かがあるかのような造形。光のラインだったり、反射する光だったり。まるで洞窟の中に光が届くかのような感覚。これが教会の新しい聖なるものとなる。
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1番感動したのは赤く塗られた小さな礼拝堂の部分。コルビュジエは色を巧みにつかう。光と色が相まって、熱い心の中に踏み込んだかのような気がしてくる。
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造形の作り方も面白かった。これまでとの教会とは全く異なる考え方で、十字架の軸線をずらして聖母に目がいくようになっている。屋根の造形も迫力がある。とてもダイナミックで感情的。
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教会の立つ敷地に立ったとき、サヴォア邸を思い出した。緑の中に白い建物というのは気持ちがいいんだ。そして、教会は思っていたよりも小さく感じた。コンパクトに凝縮されている。小さな教会なのに、屋根によって外にも空間が作られていて気持ちいい。キリスト教のことはよくわからないけど、ミサなど行える空間を外の空間にまで拡張させているのはいいなぁと思う。サヴォア邸にしろロンシャンにしろ、外部の引き込み方が本当にいいなぁと感じる。
途中、パリ在住の建築家とその友人OlivierとNicolas と出会って仲良くなる。建築トークが盛り上がって、今度パリきたら飲もーぜ!!って言ってくれた。いろいろ良くしてくれて、建築を解説してくれたり、最後は駅まで車で送ろうか?なんて言ってくれたり。結局まだ電車の時間まで長かったから断ったけど、いい人たちに巡り会えた。
コルマール
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とてもカラフルな街。ドイツとフランスのイザコザを経験したまちだからか、ドイツっぽい、木造の住宅や店舗が並ぶ。街は観光が発展してそうで、雰囲気は結構パリに近いかもしれない。けれど、パリより綺麗で子供たちもハツラツとしている。小さなウィーンとも言われていて、水辺の生活シーンは思わず描き止めたい衝動にかられた。
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教会堂もこれまで見てきたものとは様子がちがってる。石に色がついてる。黄色やオレンジ色をした教会はちょっとお茶目にも見える。どういいう石が使われているかはわからないけど、こういった素材によって地域ごとの特徴が現れてくるのはやっぱり良い。石がモザイクのようにいろんな色が混ざり合うってのは悪くない。
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宿でキレられる
ストラスブールでとったドミトリールーム。シャワーに入ろうと思ったら、シャワーヘッドがない。そして蛇口らしきものを回しても何も水が出てこない。「そんなことある??」と思いながら、けど水が出ないので、このホテルは別の場所にシャワールームがあるんだろうと思って、ロビーに聞きに行く。
なかなか英語が通じなくて、怪訝そうな顔をされるが、”I want to go to the shower room!Where is the shower room?”を連呼する。そしたらついにthere is no shower!!ってキレられた!!
うそやんと思いながら部屋に戻って、もう一度水の出ないシャワールームを確認する。適当に色々触って、、すると蛇口が奥にプッシュできるではないか!!と思ったら水が出てきた!!なんと、このシャワー、蛇口をひねるんじゃなくて押し込むやつ。そりゃあ、ロビーの人も意味わからんかったやろうしキレるわな。
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明日はストラスブール観光からのドイツのシュトゥットガルトへ向かう。今日も楽しい1日だった。