菊竹清訓 海上計画

5月20日金曜日。

午前、菊竹文献ゼミ。海上構造物に関する考察。

菊竹は海上都市計画を数多く打ち出す。それは陸の拡張として考えられていたという。しかし、菊竹の言説には災害に関する対策などが数多く残っている。その数と内容の密度は目を見張るものがあり、幼少時代の水害の記憶が背景に色濃く残っているのではないかと感じる。

そこで菊竹は陸そのものまでも、あまり信頼していないのではないかという考察に至った。単に陸の拡張として計画していただけでなく、ずっと先の未来、陸に住めなくなった場面まで考慮した計画だったのではないかという仮説。

どこかの土地が侵されたとしても、人間が生き延びることのできる場所を確保しておく、そんなふうに思っていたのではないだろうか。菊竹が宇宙空間の計画をしたとしても私は不思議に思わない。

今後の課題として、代謝と海上計画、そして菊竹の住まいについての考えがどのようにリンクしていたのか、調べる必要がある。

午後、後輩のコンペについて話す。妖怪建築。妖怪と都市、特にニュータウンをどのように繋げればいいのか。答えが出なかった。自分の力不足を感じる。妖怪の何かを抽象化してニュータウンに落とし込まなければならない、とは思うけど、。

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